Sweet Strawberry Trap 御曹司副社長の甘い計略
あるとき、いじめっ子が宗太の靴を隠したまま、帰ってしまったことがあった。
宗太は困り果てて、ただロッカーをウロウロしていた。
見かねてわたしも一緒に探した。
結局、靴はすぐに男子更衣室のゴミ箱から見つかった。
けれど、宗太は泣きじゃくって、もう体操なんてやめる、と言い出した。
ベソをかく宗太にわたしは
「ねえ、体操教室、辞めちゃ駄目だよ。ばかにされたままなんて、悔しいじゃん。わたしも一緒に手伝うから、今日からこっそり逆上がりの練習して、あいつらを見返してやろうよ」
その日からしばらく、教室が終わるとふたりで公園に行って、逆上がりの練習をした。
そうだ。思い出した。
宗太がはじめて逆上がりができた日、ごほうびだよって、あのイチゴミルクのキャンディをあげたんだ。
「最初にあった日、キャンディを渡しただろう? そのとき気づくかなって思ったんだけどね」
「そんなこと、すっかり忘れてました。それに思い出したとしても結びつきませんよ。あのころの宗太と今の宗太さん、まるっきり別人だから」
宗太は困り果てて、ただロッカーをウロウロしていた。
見かねてわたしも一緒に探した。
結局、靴はすぐに男子更衣室のゴミ箱から見つかった。
けれど、宗太は泣きじゃくって、もう体操なんてやめる、と言い出した。
ベソをかく宗太にわたしは
「ねえ、体操教室、辞めちゃ駄目だよ。ばかにされたままなんて、悔しいじゃん。わたしも一緒に手伝うから、今日からこっそり逆上がりの練習して、あいつらを見返してやろうよ」
その日からしばらく、教室が終わるとふたりで公園に行って、逆上がりの練習をした。
そうだ。思い出した。
宗太がはじめて逆上がりができた日、ごほうびだよって、あのイチゴミルクのキャンディをあげたんだ。
「最初にあった日、キャンディを渡しただろう? そのとき気づくかなって思ったんだけどね」
「そんなこと、すっかり忘れてました。それに思い出したとしても結びつきませんよ。あのころの宗太と今の宗太さん、まるっきり別人だから」