Sweet Strawberry Trap 御曹司副社長の甘い計略
第7章 パーティー、そして
 3日後の祝日。

 6階に住む宗太さんのお母さんに挨拶に行くことになった。

 他の階へは非常のとき以外、直接は行けないので、まずエレベーターで1階に降りて、もう一度上がらなければならない。

「大丈夫。心配いらないから」
 緊張して固くなっているわたしを気づかって、エレベーターに乗っているあいだ、宗太さんはずっと手を握っていてくれた。
 
 お母さんは玄関まで出迎えてくれた。

「いらっしゃい。篠崎さんと神谷さんもお見えになっているわよ」

 うわ、ふたりとも?
 そんな、聞いてないって。
 ダメだしされたらどうしよう。
 ああ、また動悸が。

 宗太さんが先に玄関に上がる。
 後ろにいたわたしは、玄関口で立ち止まり「はじめまして。田中壱子と申します」と深々と頭を下げた。

「まあ、はじめてじゃないわよ。子供のころに……あらっ」

 わたしが頭を上げると、宗太さんのお母さんは大きな声をあげた。
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