あなたが私を選んだ理由に、断固異議あり!
「え?クミさんを…?」

「うん、実はもうクミちゃんの顔を思い出せないんだけど、でも、なんでか君とクミちゃんのイメージが重なったんだよね。」

「そ、そうなんですか…」

なんか不思議な話だけど…
樹生さんは、幼馴染の女の子を思い出して、私に関心を持ってくれたってことなのかな?
私とクミさんはもしかしたらどこか似てたのかな?
でも、なんか嬉しいよ。
そんな大切な思い出の人とかぶったなんて。



(あ……)



その時、ふと頭をよぎることがあった。
樹生さんは、最初に会った時から、私の手を握ってきたけど…
もしかして、それってクミさんを思い出したから?
クミさんと遊ぶ時、あんな風に手を繋いでたのかな?って、ふと思った。



でも、本当なのかな?
こんな私に一目惚れなんて…
なんか照れる…



(あ…)



呑気にそんなことを言ってる場合じゃなかった。
樹生さんが私を選んでくれた理由は嬉しいけど、そのことで二階堂さんをすっかり怒らせちゃったわけで…



私は一体どうしたら良いんだろう?



「樹生さん、本当に良いんですか?
お父さんに迷惑がかかったら困るんじゃないですか?」

「そんなこと、君が気にする事はない。
今回のことは僕が最初から下出に出過ぎたのが失敗だった。
父さんには僕からちゃんと話すから、君は心配しないで。」




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