あなたが私を選んだ理由に、断固異議あり!
「ベリーヒルズの店でも良いかな?」

「え…」

いや、問題にすべきはそんなことじゃない。



「東條さん!本気なんですか!?
うちのお母さん、かなり信じてますよ。
それに、指輪なんか買ったら、駄目になった時にきっと安くでしか売れませんよ。
損しますよ。」

東條さんは、私の言葉にくすくす笑う。
なによ、東條さんのために言ってあげてるのに。



「前にも言ったけど、僕は本気だよ。
本気じゃなかったら、君のお母さんにもあんなこと言わないよ。
本当に君は疑り深いんだね。」

そう言って、東條さんは余裕の笑みを浮かべた。
やっぱり変だ、この人…
本気で私と結婚しようとしてるなんて、有り得ないってば!



そんなことを話してる間にも、車はベリーヒルズに着いてしまった。
そういえば、違う棟に確かお店があった。
どう考えても高そうだから、のぞいたことはないけど。



「友達が宝石店をやってるんだ。」

私はついに初めてテナントの入るビルに足を踏み入れた。



(わぁぁ!)



やっぱり、お店の雰囲気が高級というか…
普通のショッピングセンターとは、やはり違う。
そもそも、行き交う買い物客がすでにお上品だ。
なんか、足がすくんで来たよ。



「あそこだよ。」

東條さんが指さした先には、いかにも格式の高い宝石店があった。
私一人だったら、絶対に入れない。
そんな威圧感を感じた。
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