君と海で星を見よう
2019年6月。

春と夏の間のこのなんとも言えない肌寒さ。
世間は土曜日の夜で、仕事終わりの会社員達が次々と飲み屋に入っていく。
そんな中を1人足早にすり抜けていく私は、おもむろにカバンの中からスマホを取り出して、ある人に電話をかけた。

『もしもーし!ゆまちゃんどーしたのー?』
「ゆうな先輩…今からそっち行ってもいいですか?」
『え、いいけどどした?今日元彼と会うんじゃないっけ?』
「会ってきたんですけど…聞いてくださいよぉぉぉ!!」
『え、なになに。わかったからとりあえずおいで。いつものクラブにいるから。』
「ダッシュで行きます。」
< 2 / 4 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop