溺愛確定 冷徹御曹司とのお見合い事情
「吉池さんって雑誌で特集組まれるくらい有名な社長になったあの吉池先輩?!写真付きで載ってたの見たけど、超絶イケメンだよね!中学の時もカッコ良かったけど、大人の色気みたいのが加わっててさ~。あれ、確実にモテる…って、お見合い?なんで?」
今までの出会いの中にピンと来る人がいなかったとは言っていたけど、私が言うのも違う気がして黙っていると亜未が気になることを口にした。
「冷徹な人だからかな」
「え?」
聞き返すと亜未は眠たそうにしている赤ちゃんのお尻を優しく叩きながら「今はどうか分からないけど」と前置きして、話し始めた。
「感情の起伏がない、常にポーカーフェイス、頭も頭抜けて良かったから意見も適格。反面、傷付くようなことも平気で言えちゃうし、周りが盛り上がっていてもひとりだけ冷静でいるから、盛り下がる。見下されている、バカにされてる感じがするって言ってた先輩多かったのよ」
「知らなかった」