勝手に決められた許婚なのに、なぜか溺愛されています。
楽しかった食事を終えて、



お店から駐車場へと歩いていると、ぽんっと肩をたたかれた。




足を止めて振り向くと、



大きなカメラをぶら下げた男の人が立っている。




「君、ものすごく可愛いよね。写真、一枚いいかな?」




へ? 写真?




「おい、彩梅!」




ぐいっと九条さんに腕を掴まれて、九条さんの背中に隠された。




「あ、彼氏さんっすか? 



彼氏さんもめちゃくちゃカッコいいじゃないっすか! 



特集でストリートカップルのスナップ集めてて。



写真、一緒にいいっすか?」




カップル⁈




「いや、そういうの、困るんで」




「そうっすよね。彼女さん、めちゃくちゃ可愛いから



彼氏さんも心配ですよね」




へらりと笑うその人に、視線を尖らせ冷たく答えた九条さん。




はい、めっちゃくちゃ怖いです。




「彼氏っつうか、保護者だから」




……保護者⁈




さっきまで婚約者だったのに⁈




突然の格下げ⁈




そのひとが去っていくと


九条さんに、むぎゅっと頬っぺたを両手で挟まれた。




ひょえっ!!




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