長い梅雨が明けた日


重くなる足取りをどうにか動かしてやっと教室にたどり着いた。


同じフロアの空き教室から自分のクラスに戻って来るまで1分もかからない。

なのにその道中で、中学の時から昨日までの事を走馬灯のように思い出していた。



「……」


何も言葉に出来ず自分の席に座ってうつ伏せた。



誰にも顔を見られない状況を作る。

誰にも話しかけられなくなると安堵からか自然と涙が溢れ出した。






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