長い梅雨が明けた日

「理乃」

いつの間にかベッドに戻っていた優弥に身体を引き寄せられた。


「寝付くまで居てやるから…」

さっきとは違う声のトーン。

薄い布団越しに感じる優弥の存在。


何も考えたくなくて無意識に頭から布団を被っている私には優弥が見えない。

けれど。

腰にまわった腕や背中越しに感じる優弥は、ただ本当に心配してくれてるんだと分かる。


幼い頃…

私が泣くとそうしてくれてたように…

優弥が側にいてくれる


その安心感は今も効果抜群のようだ。

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