ある雪の降る日私は運命の恋をする-short stories-
家族旅行
「朱鳥!!休み取った!!」

それはいつも唐突だ。

お医者さんだから、毎日忙しくて急になっちゃうのかもしれないけど、その発言にはいつも驚かされる。

「いつ?今度のお休みは何する?」

楓摩はいつも、お休みの時は家族で過ごす時間をつくってくれる。

私はその時間が大好きで、いつも心待ちにしてた。

「明後日からだよ。この前、動物園連れていくって言って、結局呼び出しされて行けなくなっちゃったからさ、今度は遊園地にしようかなって。」

「ほんと!私も、遊園地楽しみ!!」

そう言うと楓摩は、照れたようにモゾモゾし出す。

「?」

「…い、いや。そんなに素直に喜んでくれると、なんか照れくさくなっちゃって//」

「ふふっ、だって嬉しいんだもん。みんなで一緒にいられる時間があるだけでも幸せなのに、楽しい所にもいけるなんて贅沢すぎるくらい」

「そっか。朱鳥と子どもたちが喜んでくれる姿見られるなら、俺も嬉しいよ。」

そう言って楓摩は、私の頭をぽんぽんと撫でてくれる。

今は寝てる3人に明日伝えるのが楽しみだ。
< 2 / 67 >

この作品をシェア

pagetop