誰よりも愛しい~孤高の御曹司と貧乏な美女~
第2章
俺が羽鳥しずかに会ったのはこれが初めてじゃない。半年前、彼女の仕事場へ所用があり行ったさいに見かけた。
健気に掃除しながら、通る人たちに笑顔で挨拶をする、その笑顔はとても眩しかった。

「ありがとう。ごちそうになった。」

ご飯を食べ終え片付けを始めた悟。
最初、しずかの家に来た時はいつ、壊れてもよさそうな家だなと思ったが、なかは案外綺麗だった、きっと、彼女が掃除をしているおかげだろうと思うのであった。

「いえ、本当にお世話になりました。ありがとうございました。また、いらしてください!」

しずかは満面の笑みで悟にそう言った。

悟は家へ帰るのだった。
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