誰よりも愛しい～孤高の御曹司と貧乏な美女～

しずかは右足の骨を折り、衝撃で目が見えにくくなったのだ。足の骨はなおったが目の見えにくさは治らなかった。

あれから5年たったが手術するお金もない。なぜなら、父の弟が作った借金があるのだ。叔父は一昨年亡くなり、借金返済は全部私たちが担うことになったのだ。

「かなと兄さん、はやく食べないとお仕事遅れちゃうよ、私も仕事だから」

しずかはそういい、はやく食べるよううながした。

「ねぇちゃん、目はどんな感じ？悪化してないか？」

みちるの問いにしずかは大丈夫といって安心させるよう笑みを見せた。

「さぁ、みちるもはやく食べて学校いっておいで、お弁当も忘れずにね。」