オネエ社長に溺愛されています

社食の入り口に先輩がいた

「胡桃！」

「すみません」

「大丈夫だよ」

なんて先輩に切り出そうかな…

席について食べ始めて
花音の事を相談しようとした時
何やら周囲がザワザワしてきた

なんだろう⁇
顔を上げると社長がこちらに歩いてくる
どうして社長が⁇

「どうした⁇」

先輩は背中を向いていたので気がつかず

すぐ立ち上がり

「社長…」

私の言葉を聞いて振り向いた
先輩も状況がわかり立ち上がった

周囲も食べるのをやめてこちらを向いている

「いいのよ〜座って。
みんなも気にしないで食べて」

社長は私の隣に座りながら周囲の人達に
声をかけていた

すぐに桐谷さんが社長に食事を持ってきた

「ありがとう」

桐谷さんも食堂の人にもう一つ食事を
もらい先輩の隣に座った

「細谷くん
気にしないで食べて
今…会議が終わったから来たのよ」

社長が社食で食べるなんて
社員も驚いている

「美味しい〜♡桐谷。美味しいわね〜
これからここで食べようかしら」

「そうですね」

それは社員にとって拷問だと思いますが
社長がいたら…みんな緊張して食べれません
ちなみに噂話も出来ませんよ

まあそんな事はいいけど
今から花音の事を先輩に話をしようと
思っていたのに…
どうしてこのタイミング⁇

「細谷くんは開発部でしょ⁇」

社長…何を聞くんですか⁇

「は…はい」

先輩は緊張している

「胡桃とは大学時代に仲が良かったの⁇」

いやいや〜開発部と大学時代の事
接点ないでしょ。
社長は何が聞きたいのわからない

「はい…同じサークルでしたから」

「そうなのね〜
だから胡桃と仲がいいのね〜
羨ましいわ〜
私〜嫉妬しちゃう〜」

社長〜怖いんですけど〜
なぜ⁇社長が嫉妬するんですか⁇

桐谷さんを見るけど顔も上げず
食事をしている

社長はもしかして先輩と私が
付き合ってる事を知ってる⁇
まさかね〜

今まで社長は何も言ってこなかったのに…