俺様めちゃモテイケメンが一人にはまったら。
お昼休みになり社長室へと向かった。
俺の話を聞いて叔父さんはどんな反応をするのだろう。

美月も同行しようかと言ってくれたが断った。
叔父がどんな反応を示し、美月に対してどのような態度、行動に出るか分からないから。

『失礼します。』ノックすると倉橋さんが扉を開けてくれたので入室する。


「祐世か。何か話があると倉橋から聞いたが?」

「はい。結婚する事になったので、そのご報告をと思いまして。」

「・・・・、結婚?」

「はい。」


暫くの間、沈黙が続いた。
『祐世さん、おめでとうございます』倉橋さんの声かけでやっと叔父も固まっていた頭を動かしだしたようだ。


「祐世が結婚・・・。おおそうか!ああは言っていたがやはり凛さんと上手くいっていたのか。」


はっ?何故その方向に考えが行くんだ。

以前パーティーに同伴を求められた時にあれだけ毛嫌いした態度を取っていたと言うのに。


「凛さんですか?違いますよ。俺が結婚するのは五年前から付き合っている彼女ですよ。」

「彼女?お前彼女がいたのか?」

「はい。指輪だってしてるでしょ?」


『嫌しかし、その指輪はカモフラージュじゃないのか。』と、去年一年間の俺の動きを見てると彼女なんていないと思っていたと。

そりゃ、ほぼ一年休みなく動いていたおかげで美月との時間も取れずすれ違い、別れの危機に面したこともあったが、それも叔父さんのせい・・・。

いや、半分以上は俺がちゃんと美月に伝える勇気が無かったせいか・・・。


「社長が俺に女の影が無いと思われるくらい忙しくて会えない日々も、文句も言わず陰で支えてくれていた女性です。社会人になって一年目で早いかもしれないですが、あんな風に淋しい思いをさせるなら結婚したらと両親も好意的にと言うか、母はこの話に俺以上にノリノリで・・・。」


その後少し話をして社長室を出た。
叔父さん、ちゃんと話覚えてるか?動揺でかなりボーッとして話を聞いてたが・・・。





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