俺様めちゃモテイケメンが一人にはまったら。

美月side35

年内最後の日、仁見さんが祐世に声を荒げて抗議し出した時は驚いた。
普段から一般的な常識もあまりない感じだったけど、話の内容から既に自分が祐世の婚約者だと勝手に思い込んでいるのには驚きを超え、唖然としてしまった。

それに耐えかねたのか祐世は付き合っている彼女と婚約している、そして今流れている仁見さんとの噂は自分に身に覚えがないものだと告白してしまった。

正月に籍を入れれば、私の苗字変更の手続きをしなければならない。
そうすれば祐世の相手が私だと自然と知れ渡るだろう。
色々と心配事を思い浮かべながら祐世の方を伺うとスッキリと晴れやかな顔をしている。

うーん、
今までだいぶと我慢してたから晴ればれした感が凄いのだろうけど・・・。

その後の社内は案の定、祐世と仁見さんの話題で持ち切りのようだった。

美那も【面白い事になってるね!】とメッセージを送って来たくらいだ。
美那に内緒にしたままなのは嫌なので、休み明けに話があるとメッセージを送れば【待てない!明日の夜どう?】と返事が来た。

七菜たちと夕飯の約束をしている三十日は祐世とデートの予定だが明日は部屋の大掃除の予定しかない。噂で美那の耳にするよりは先に伝えたかったので明日の夜に会って話をする事にした。

『明日ね、美那に祐世との事話そうかと思てるの』夜、祐世と電話で話をしている時にそう伝えた。


「高橋?いいんじゃない?社内で美月が一番仲いい子だよな。」

「うん。ずっと美那に祐世の事黙ってるの辛かったんだ。だから最後はちゃんと噂が広まるより先に伝えときたくて。」

「どこで会うの?帰りに迎え行くよ。俺も高橋に夫として挨拶しとこうかな。」


夫・・・、何だか照れる。






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