俺様めちゃモテイケメンが一人にはまったら。
その後

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五日、二人揃って出社した。
そして営業部の新年の朝礼で部長から私たちの結婚が結婚したことがみんなに伝えられた。年末に仁見さんが無断早退をした時点で次は自分にチャンスがあるかもと祐世の事を狙っていた人からは悲鳴が聞こえた。


「神崎、折原出て来て挨拶しろ。」


部長に呼ばれ前に行く。


「私達ごとに時間を頂きすみません。昨年中は色々とお騒がせしましたが折原美月と三日に入籍を済ませ夫婦になりました。美月はこのまま仕事を続けますので、皆様よろしくお願いします。」


二人揃って頭を下げると営一のメンバーから『おめでとー』と拍手をくれた。
それを皮切りに次々とお祝いの言葉と拍手が連なる。


「よーし、新年の朝礼はこれでおしまい!お前ら仕事に戻れー。」


なかなか鳴りやまない拍手を止めるべく部長が声を上げた。
部長のツルの一声でそれぞれ自分の仕事をするべくデスクへ戻って行く。

取り囲まれなくて良かったと安堵していたのだが、そううまくはない。昼の休憩と同時に女子社員に囲まれ食堂へ連れて行かれ次々と質問攻めにあった。
しかも話を聞かれていたのが食堂だったため他の部の人の耳にも入り一週間は大変だった。




仁見さんは・・・、

結局年末に無断早退して以来出社してくることは無かった。
アルクフードも有知との提携話が無くなり、あのパーティーでの噂が広まった事もあって業績がさらに悪化、鳳食品に買収された。
仁見社長はもちろん社長ではなくなり奥様の実家でお義兄さまの手伝いをしているとか。

仁見さんはどうしているのだろうか。

あの、THEお嬢様と言う性格のままではこの先思いやられると思うのだが・・・。








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