千切れてく赤い糸
あたしが差し出された手をシカトして立ち上がると、寂しそうに笑った。


「じゃあまた明日。
急に呼び出してごめん。
部活頑張れよ!」


なんで、笑ってられんの?

哀しかった。

苦しかった。

フラれても、りゅうのことを嫌いになれないあたしがいた。

それが、辛かった。


「ばかぁ……」


あたしは走った。

安心できる場所まで逃げた。

振り返ることなんてできなかった。
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