この声で、キミに「好き」と伝えたい。
ここまであたしを育ててくれたのは、ママ。

それは感謝しているけど、あたしはなんでもママの言うことだけを聞くいい子ちゃんじゃないの。


もちろん、デアンジェリス家に嫁げば、あたしの歌手としての道も開ける。


でも、あたしが好きなのは衛斗じゃないから…。


これ以上…ママの言うことは聞けない。


「ごめんね、…ママ」


小さくそう呟くと、ママの制止を無視して、あたしはコンサートホールを飛び出した。
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