君に不格好な愛を
「月乃サン!いよいよワタクシ達の、
出番デス!みんなで頑張るデース!!」
エミリアちゃん今日はポニーテールだ。
犬のしっぽみたいで可愛らしいな。
『エミリアー!!』
クラスの女子がこちらに走ってくる。
…確かこの子借り物競争出てる…あ。
「何デース??慌てん坊デース!!」
『月乃さん、この子借りるねー!』
「あっ…はい、どーぞー」
エミリアちゃんは思った通り女子に、
引き摺られて行った。
「Nooo!!!ワタクシ、リレーがぁ!!」
「あはは…いってらっしゃーい」
エミリアちゃんはこの間、
友達になりたいと言ってくれた。
この子が嘘をつくとは…今は思えない。
美人なのに男子からだけでなく、
女子からも人気があるのも納得だ。
「あの…月乃さん、だよねっ?」
あたしの目の前で影が足を止める。
「真由です♡あのね、お話があるの。」
栗色のウェーブのかかったボブヘアー。
ハーフアップのよく似合ういわゆる、
ゆるふわ系女子が声をかけてきた。
エミリアちゃんとは似ても似つかない、
計算しつくされた笑顔の女…。
本能が言っている、この女は危険だ。