僕ときみの、ありふれた恋
「・・・宇崎さん、何してるの?」
「わっ!!」
バド部のミーティング終わり、生徒玄関にやってきた僕は、何故か3年生の靴箱の前でうろついている宇崎さんを見つけた。
何となく気になって声を掛けると、すごく驚かれた。
「宇崎さん、そこ3年の靴箱だけど」
「あ、いや、その・・・」
顔を赤くして、俯いてしまった彼女の手には、青色の便箋が握られている。
もしかして・・・。
「宇崎さん、告白?」
「っ!そ、そんな大きい声で言わないで!!」
「あ・・・ごめん」
内心でショックを受けつつも、1番上の靴箱に背が届いていない宇崎さんの手助けをする。
好きな子の告白の手助けとか、全く嬉しくもない。泣きたい。