僕ときみの、ありふれた恋

季節外れのパンジー






いつの間にか、季節は夏。



「暑っつい・・・」



「アイス食べたいねー」



「シャリシャリ君食べてえ・・・」



うだるような暑さに参っている僕と、さっきからアイスをねだってくるいっちゃんとユキ。



顔に「コンビニでアイス買ってこい」と書かれていて、面倒ながらも立ち上がる。



何で毎回僕がパシられるワケ!



心の中で文句を言いつつ、僕はコンビニに向かって歩き出す。



ちなみに、今は学校から帰る途中。公園の木陰にて休憩中。



いつも行っている、知り合いがやっているカフェから、さっき出禁をくらって、ひとまずここまで歩いて来たところだ。



既に夕方なはずなのに、全く涼しくならない日本はどうなってるんだ。



地球温暖化するくらいなら、氷河期が来て欲しいと願う今日このごろ。



日陰を歩いてコンビニまで辿り着くと、冷房のついた店内で少し休憩する。



うひょー・・・天国!!



アイスコーナーでさっさとアイスを選んで、レジに向かう。



「これお願いしまー・・・宇崎、さん?」



「え?た、立川くん?!」

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