大嫌い 本当は大好き
いじめ

今日も1人で下校。
今日は髪の毛を切られたけど少しだしお母さんに気づかれないよね。
うん大丈夫だよね。

よし。お母さんいるかなー。

私は笑顔を作って家に向かう。
もちろんこれは演技だけど。
お母さんが心配するよりはいいよね。。。


「ただいまー、お母さん」って寝てるか

最近お母さんは昼間寝てることが多い。
わたしのお母さんは鬱病なのだ。

でもかろうじて目を瞑りながら眠そうな声で「おかえり、らいみ」と答えてくれた

私の名前である、らいみ。
由来は未来を見つめるという事らしい。
案外自分でも気に入っている。

それから、お兄ちゃんが2人
お姉ちゃんが1人の4人兄弟。

まぁ、それが後々あの地獄のしせつに入ることになるとは思わなかった



夜になってお母さんが起きてきた。
なんだか顔がいつもと違って真剣な顔をしている。

途端にお母さんに「らいみ、もういいよ。無理しなくて」と言われた。

私の頭は?でいっぱいだった。
急にそんな事言われてもなんの事かわからない。
当時11歳だった私にはいきなりなんのことかと考えた。
途端に心臓がドキッとなった。

それでもわざと「えっ?何が?」と答えた。
どうか髪の毛を切られたことがバレてませんようにと必死に心の中で祈った、、、けれどそれも虚しくお母さんは続けた。

「もう、いじめを受けて傷ついてるのに頑張って学校行かなくていいんじゃない?
ライミはよくがんばったよ?転校しよう」
お母さんにそう言われ私は安心と不安で泪が止まらなかった。
それと同時にお母さんはやっぱり気付いていたんだと、娘の異常に気づいてたんだとも思った。
これがきっかけで私は転校することになった。
小6に上がる時期に合わせて転校することに決まった。
転校してからは前の学校よりも笑顔が増えてるのが自分でもわかったし、休み時間にドッヂボールをしたり友達と授業中手紙交換して先生に怒られたりとなんだか毎日が新鮮だった。

あの日までは。。。


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