好きになった先生は猫かぶりで腹黒な先輩だった
「だよな。
短大は忙しいって聞くしあんま空きコマとかないの?」



ミナト先輩は4大の3年生。
私は2年の短期大学生。
私が通う大学は中学校・高校・短期大学・大学と結構大きい学校だ。



『そうですね、空きコマはあっても個人練の時間になって練習室にこもってます。
木曜なんかフル駒で一日大変です。』



「フル駒はヤバいな。
がんばれ。」



ずいぶん心のこもってないがんばれだな。



『他人事だからって・・・』



「ふっ、がんばってくださいカナデ様?」



『またそうやってからかって!』



「あれ?さっきぶり~菅谷。
さっき練習室にいたの見たけど大丈夫なの?あんたっ」



あ、さっきのバイオリンの先輩。
何か言いかけたバイオリンの先輩の口を覆うミナト先輩。



「ちょっと黙ろうか。
大丈夫だからそれ以上余計なこと言わないでくれる?」



仲良さそう、いいな。


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