キミだけのヒーロー
おまけ
オレは廊下を歩きながら携帯を握り締めニヤニヤしていた。

待ち受け画面には、仲直り記念に二人で撮った写真。


はぁ……やっぱサユリは可愛いなぁ……。


――ゴチッ


「うわっ」


誰かに行く手を阻まれたオレの足はそこで止まった。

目の前には、目を細めて仁王立ちするシィがいた。


「あ。おっす」


軽く挨拶すると、そのまま横を通り過ぎようとした。

が、


「こらっ待て」


シィはオレの襟首をむんずと掴んだ。

オレはそのままひきずられるように、廊下の壁に追いやられた。


逃げ場なし!

絶対絶命!
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