キミだけのヒーロー
「ケンジみたいなタイプがやばいんじゃないの? 霊って、お人好しっていうか、優しい人のところに来るみたいだよ?」


「うわあああ。お前、そんなん言うなやー。今、マジでビビったし」


あー、もぉ。

この手の話題はほんと苦手だ。
(いや、話題をふったのはオレなんすけど)


オレは残り少なくなったジュースを飲み干し、ストローをガジガジと噛んだ。

ヤマジはそんなオレの様子にクスクスと笑ってる。



――いや、まてよ?

ふいにオレの動きが止まった。

オレ……前にあの横断歩道の近くで、小さな女の子に傘を貸したよな?

今考えれば、ちょっと不自然だった。

あんな時間に小さな子が一人でこんな繁華街にいるなんて……。

確かあの時も……

今日みたいに急に雨が降って……。



まさかあの子が……?

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