明日が見えたなら  山吹色

「今日は早く帰れそうだ」今朝出勤する時に七海に告げた。最近はお盆前で忙しいが、今日は区切りが良くトラブルがなければ大丈夫だ。

日中にまた和田から連絡があった。

《突然で申し訳ないけど、今日出来たらパソコン買いに付き合ってくれる?》

‘’ 和田だけではムリそうだな…オレも他の日では行けそうにないから、いいか ‘’

《いいよ、家電量販店のパソコン売場で待ってて19時には着く予定》

会社の帰りに、パソコン選びに付き合うことにした。説明しながら選んでいると閉店になったので今回は購入を諦めた。

和田が帰宅しても何もないから一緒に食べようと誘ってくる。

一人で家で食べるのは侘しい事を経験済みで、自分もお腹が空いたので食べて帰る事にした。

いつも七海は働きながらも夕食を用意してくれて、一人で食べていることも気付かずに、オレは胡座をかいていた。



「ただいま」

「おかえりなさい、遅かったね」

「あぁ、ちょっと相談が入ってね」

 七海が出迎えてくれハグをする。直ぐに身を翻しリビングへ入ってく。

 テーブルの上に夕食の支度がしてあった。今朝七海に告げた言葉を思い出し、しかも夕食を済ませて来たのでばつが悪い。
 
「そうなんだ、直ぐに食事の支度するね」

「ごめん、食べてきた」

「えっ!そっか、今朝言っていたから期待しちゃった」悲しそうな顔をしている。

「ごめん…明日は遅くても必ず家で食べるから許して?」

「……」何も言わない………

「七海まだ食べていないだろ?オレも一緒につまもうかな」

「いいよ、無理しなくても」

「無理とかじゃなくて食べたいんだよ」
 
「食べてもいいけど、その前にお風呂に入って来て!」 

「なんで?」お腹は空いていないのか?

「いいから!」強い口調で言われた。

「なら一緒に入ろう」

「先に入って体を洗ってて、その頃いくから」

「わかった」

 言われた通りに先に浴室へ行き、髪と体を洗う。七海が入って来たので、ホッとした。

 七海を先に上がらせ、オレは浴室を洗ってから出る。リビングへ行くとタイミングが良かったようで、カツオの土佐造りと大根の煮物とお漬物が並んでいた。

 おかずをつまむだけのつもりが、ご飯も用意して貰った。

 七海がニコニコと笑った。




和田からはまた連絡があった。

《この間は付き合ってもらったのに決められなくてごめんね また一緒に行って貰えると助かります》

《いいよ 時間が空いてれば一緒に行くよ》

《日にちが決まったら連絡するので よろしく》

《了解》

オレとしては友達として接していたが、そんなオレを、七海がどんな想いで見ていたのだろうか?

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