私は彼とあくまでも友達になりたい
デート
***

「ど、どう?」

「却下。」

「えー、そんなー…。」

デート前日。私の部屋で明日のデートの格好を考えている。
私のセンスだけでは心配なので、千夏に見てもらっている。

ちなみに、デート場所は、長濱高校からは少し離れた遊園地。
彰人くんは変装していてくれるらしいから、俺らだとバレることはないから安心して、と言っていた。

彰人くんに私服を見せるのはこれで3回目だ。
お祭りのときは、夏だったし、ショートパンツとTシャツっていうラフな格好だった。
この間の試合のときは、一応ねーちゃんに見てもらったから大丈夫だと思うんだけど…。

特に今回は身なりに気合を入れたいと思ってる。

だって、彰人くんと二人で歩くとなると、少しでも自分を可愛く見せたい。

「…遊園地なんでしょ?」

千夏が言う。

「?うん。」

「じゃあ、歩くんだからスニーカー主軸のコーデになるわけよね?
なら、うん。
…だいたい固まった。あとは私に任せて。梨花。」

親友の頼もしい一言だった。
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