私は彼とあくまでも友達になりたい
私は驚きのあまり、声も出ない。
ただ、頭では何をされたのか理解していて、ひたすら顔を赤く染める。

唇が離れた後もそれは変わらず、大丈夫?と彰人くんに笑われた。

落ち着く間もなく、バスは到着する。

「俺は、梨花のこと、照れさせるくらいが丁度いいよ。」

バスに乗り込む間際で彰人くんに言われた言葉だった。

そう言った時の笑みは勝ち誇ったようで、悔しかった。
< 228 / 251 >

この作品をシェア

pagetop