私は彼とあくまでも友達になりたい
体育祭
文化祭は終わり、日常に戻る…かと思いきや、三週間後に体育祭が迫っていた。

どのクラスも今度は体育祭の準備に大忙し。

ちなみに私の足は速い方だが、リレーに出られるほど速くなかったので、『借り物競走』に出場することになっている。

千夏の言うことによると、彰人くんはリレーに出るらしい。

やっぱり足速いんだなぁ、と思った。

ちなみに、借り物競走についてだが、借りるものの候補は生徒から募集するらしい。

去年は、『好きな人』が大いに盛り上がりを見せたと風の噂で聞いた。

でも、その札を引いても、私は彰人くんを借りることはできない。

なぜかって。
それは、彰人くんと私は『こっそり恋人協定』を結んでいるからである。
彰人くん曰く、俺が原因で梨花に害が及んでほしくないから、らしい。
愛の力は偉大とは言えど、なるべく穏便に生活したいところだったのでその気持ちはとてもありがたかった。
それに、私としても、彰人くんがこんな女と付き合ってるとかありえない、と思われて彰人くんの評価が傷つくのは嫌だった。

…まぁ、そんな話は置いといて。
今からクラスで体育祭の練習をすることになっている。
さぁ、がんばるぞー。
< 94 / 251 >

この作品をシェア

pagetop