あなたの左手、 私の右手。
イベントフロアの担当は当番制になっていて、今は絵画展だから少人数で担当をまわしている。
主にフロア内の案内が仕事だ。

今回の絵画展では何も販売している物がないため、パンフレットを配布したり、簡単な絵画の説明程度。
「赤名」
「はい」
「明日フロア出られるように今の絵画展の情報頭に入れて置けよ。」
「はい」
「あとでフロアに言って作品見て説明覚えてこい」
「了解しました」

黒谷先輩の仕事の仕方はどこか部活のような雰囲気がある。
しかもかなりレベルの高い運動系の。

ストイックさや判断の早さ、捌き方がとにかくすごい。

そのペースについて行くことで私は必死だった。
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