死んだ彼が幽霊を成仏させてみせます!?
「なにか質問してみてよ」


梓に言われて厚彦はユキオさんへ話しかけはじめる。


「ユキオさんはどうしてここにいるんですか? なにか、この世に未練があるんですか?」


どれも重要な質問だったが、ユキオさんは泣くばかりで答えてくれないみたいだ。


本人が何も答えてくれないのでは、ここでできることはないことになってしまう。


「事故のこととか、質問しても大丈夫なのかな?」


玲子が呟いた、その直後だった。


今までなにも聞こえていなかったのに、どこからともなくすすり泣きの声が聞こえてきたのだ。


梓はギョッとして周囲を見回す。


声は部室全体にこだましているように感じられる。


「な、なにこれ!」


「玲子にも聞こえるの?」


玲子は強く頷いた。


「事故のことを言ったかたからかな」


玲子が不安そうに梓の腕を掴んできた。
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