Zircan
サミュアが捕われてから1日が経過した
たった1日、されど1日
リオたちは現在、監獄の門の前まで来ていた
監獄全体で島一つ分くらいの大きささがある
門の横にインターホンというより監視カメラ両脇に2つあり、5人が到着したことが分かったのかすぐに門が開く
中は広く建物が地上にも地下にも広がっている
周りは建物と壁に塞がれているが真ん中は物が置かれていたりしているだけだ
5人から向かって奥にサミュアがいた
足と腕を後ろで縛られていて横たわっている

「おい、サミュアに何してくれてんだよ」
「お前らが来るのが遅かったからだろ。自分たちを恨め」

風で切られた傷だけが目立って見えていた
サミュアの後ろからクライル=ラスタムドが人型兵器と共に現れた

「盗んだものは持ってきたか」
「ああ、だから早くサミュアを返せ」
「いいだろう、まずそちらから渡してもらおう」

リオは中間地点に置く
近づきすぎてはこちらがやられてしまうかもしれない

「まぁいいだろう、その女を返してやれ」

人型兵器が中間に置かれた盗まれたものが入った鞄を抱えると、反対の腕で抱えていたサミュアを投げるようにして雑に返してくる

「おっと、危なかった」

カラッシュがしっかりとキャッチした
そして縛られていた腕を解放する

「もう用はない帰るぞ」
「そう易々と帰すわけがないだろう」

隠れていたのか百何十人という数がリオたちを囲い襲いかかってきた

「全員で来てもらって捕まえる手間が省けた。殺しても構わん、捕まえろ」

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