もうこれ以上、許さない
「うわ、マジで治った」

「いやまだアザあるからねっ?」

「あーそれ、残像」

「残像なのっ?」
思わず吹き出すと。

「つか可愛いすぎ」
今度はあたしが、そう唇にチュッとされる。


そのままお互い、止まんなくなりそうだったけど…

「もぉっ、選んでくれるんじゃなかったのっ?」
そうなんとか打ち切ると。

口じゃなきゃ許されると思ったのか…
それからもおでこやら瞼やら鼻先なんかに、何度も何度も愛しそうに口づけられる。

あたしはますます、選ぶどころじゃなくなって…

「っも、話聞いてるっ!?」
たまらず怒るも。

「聞いてるって!
ウォーキング始めたからそれ関係のグッズがいいか、無難に好きなお酒にするかだろっ?」

うっ、ちゃんと聞いてる…

「今考えてるし、月奈も考えるのに集中して?」

「出来るか!」

すると風人は、嬉しそうにぶはっと吹き出して。
「だいじょぶだって、俺の事はペットだと思って?」
甘い声音で囁きながら、今度はベロリとあちこちを舐め始めた。

「ちょ、あっ……
っ、ムリ、あぁっっ」

「好きだよ、月奈…
もっと鳴いて(●●●)?」

「っっ…も、バカっ!
それじゃあたしがペットじゃんっ」

「…あそっか」
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