涙色の空の下、君のそばでずっと。
高校1年生の4月。
桜が満開な時期、私は校内で迷子になった。
内心とても焦っていた。
すると、どこからかピアノの音が聞こえた。
音をたどっていくと、そこには音楽室の中でピアノを弾く藤堂先輩の姿が。その時に恋に落ちた。
その姿、音色があまりにも美しくて、ドアのガラスから、見惚れてしまっていた。
私の視線に気づいたのか先輩は弾くのをやめ、近づいてきた。
慌てて離れようとしたがもう遅く、ドアをガラリと開け、
「あれ、新入生だよね?どうしたの?」
と声をかけられた。まさか声をかけられるとは思わなくてアタフタしていると
「ふっ迷子?かな?ここの学校広いしね。案内してあげるよ。何組?」
「え、えっと、1組です…」
「俺の名前は藤堂玲於。君は?」
「春野 南乃花です。」
「南乃花ちゃんか、可愛い名前だね」
と、ニコッと微笑んだ。