御曹司は魔法使い⁉︎
寿貴先生…。

いや、実は皆んなその堅苦しい『センター長』のまんまだ。
本当に何も間違ってないんだ。

寿貴先生…。

いいな。それ。

「あ、ああ。それでいい。」

「わかりました!
では寿貴先生と呼ばせていただきますね。」

そう言って、さっきまで怯えていた顔が、にっこり花のような笑顔になった。

お、お、落ち着け…
今日の俺はどうかしている。
何故こんなに心拍数が上がっているんだ…

「すみません!
手短にお話するつもりでしたのに…。
あの、そのタンブラーなんですけど…。」

「あ、ああ。
これは朝倉コーヒーのオリジナルのか?」

「はい。
いろいろな色を取り揃えておりまして、今回はこちらで勝手にシルバーを選ばせていただきました。
なので、私からのサービスにさせてください。」

「え? いや、そんなわけには…」

「いえ。お話はこれからです。
大人しく聞いていてくださいね?」

「……。」

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