王子なドクターに恋をしたら
「ごめんね、明日美。でもありがとう心配してくれて。あたし、ほんとに和泉くんに恋して良かったと思ってるよ」

「……うん、わかった。恋なんてわかんな~いなんて惚けたこと言ってたのに、千雪も大人になったねえ」

「う…惚けてたわけじゃないけど…でも、初恋以来だよ、こんな気持ちになったのは。すごくあったかくて切なくて大切なの」

「ふふっ、千雪の恋する顔ってそう言う感じなんだね?」

「え?なに?あたしどんな顔してるって?」

意味ありげに笑う明日美に、え~?鏡見てみなよ~って言われたけど、なんだか怖くて見る気にはなれなかったよ。
絶対緩んで崩壊してる。見るに堪えない。

見ればいいのになんてからかう明日美は病院での和泉くんの様子を教えてくれた。

「高槻先生ってさ、見たまんま、いっつも笑顔で優しくってさ、患者さんには親身になってくれるしあたし達スタッフにも気を配ってくれるし、手術の腕もいいんだよ!2年間アメリカの救急病棟にいて鍛えられたって言ってた。容姿だけでなく性格も医者としても完璧なの!」

自分の彼氏を差し置いて、明日美は和泉くんの話になると止まらない。
あたしは病院には行けないし和泉くんの働く姿は見たことが無いから明日美が自分の事のように自慢していてちょっと羨ましい。

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