極上御曹司と授かり溺愛婚~パパの過保護が止まりません~
 ふらふらとベッドに座り込み、手に持っている判定キットを凝視する。
 
 いくら見ても線が一本消えることはない。
 
 住むところを追われた、身ひとつしかない自分だ。赤ちゃんを育てていけるのか自信がない。
 
 それでも、おなかの中に朔也さんとの赤ちゃんがいると思うと、うれしい気持ちと申し訳ない気持ちが複雑に入り混じっている。
 
 彼の遺伝子を受け継いだ子ども……。
 
 すでにこの子を愛おしく思い始めていることに気づく。
 
 朔也さん。ごめんなさい。
 
 本当にあなたの子どもがここに育っているのなら、私は産みたい。
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