君と交わした約束
「高橋ちゃんって北海道に住んでたんでしょ?!」
「めぐみちゃんって呼んでもいい?!」
「連絡先交換しない?!」
「なんで遅れて入学することになったの?!」
『ああ、めんどくさい』
「中2の冬、交通事故に遭って私以外家族全員死んだ。
自分だけあの家に残りたくなかったから6歳まで住んでたこっちに戻って来て、一人暮らしの準備とかで忙しかったから入学式間に合わなかったの」
淡々と告げる私にさっきまでうざいくらいの笑顔を振りまいてた女子達の表情はおもしろいくらいに変わっていく。
「え、、?」
「そ、そうだったんだ。大変だったね。でもよかったね、高橋ちゃんは命に問題なくて!」
「そ、そうだね!無事でよかった」
『ふざけんな』
「命に別状はなくても、私にはこんな痣が残った」
そう言って私は、二の腕にある大きな痣を見せた。
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