君と見る空は、いつだって青くて美しい



 公園で真宙くんに『三分間スピーチ』が恐怖で憂鬱だということを話してから五日後。





「おはよう、希空ちゃん」


「おはよう、桜ちゃん」


 朝、教室に入って、すぐにいつものように桜ちゃんと挨拶をした。


「とうとう今日という日が来ちゃったね。どうしよう、なんか緊張しちゃう」


 挨拶をしたすぐ後にそう言った、桜ちゃん。

 桜ちゃんも私と同じ気持ち。

 桜ちゃんも私と同じで、人前に出ることは苦手。


「そうだね、私もすごく緊張してる」


 私もそう言った。

 人前に出ることだけでもガチガチに緊張してしまうのに、その場で発表しなくてはいけないなんて、とんでもないくらいの恐怖でしかない。

 そう。

 今日は、あの恐怖の『三分間スピーチ』の当日。


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