君と見る空は、いつだって青くて美しい



 それもそうなのだけど、真宙くんは、私が話していることをただただ黙って聞いてくれていて、その間、真宙くんの方から話すことはなかった。

 そして、私の話を聞いてくれている真宙くんの表情は、とてもやさしく、そのおかげで私も自分の気持ちを正直に話すことができた。

 そして私が話し終わったときに、真宙くんは「無理しないでね」と、やさしく言ってくれた。
 その一言くらいで、特に三分間スピーチに関する話はそれで終わった。


 だから真宙くんが突然、私のことを教室から連れ出してくれたことは、ものすごく驚いた。


< 258 / 553 >

この作品をシェア

pagetop