君と見る空は、いつだって青くて美しい



「希空ちゃん、大丈夫? すごく疲れてるみたいだけど」


 昼の休憩、桜ちゃんが私のことを心配してくれた。


「うん、なんとか大丈夫。ありがとう、桜ちゃん」


 私は桜ちゃんにそう言った。

 …………。

 って、桜ちゃんに大丈夫と言ったものの、本当は、そんなに大丈夫ではない。

 私と真宙くんの噂話と、真宙くんと噂になっている私のことを見に来る生徒たちの注目で、私の精神状態は、もうクタクタ。

 お願いだから、もう注目しないで‼ 私はそういう気持ちでいっぱいだった。


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