君と見る空は、いつだって青くて美しい



「……わかった。もう真宙くんとは関わらない……」


 辛くて、辛くて……悔しくて……。

 そんな気持ちで胸が張り裂けそうだった。

 そんな苦しくて苦しくて辛い気持ちを押し殺しながら、私は黒川さんの言うことを承諾した。


「本当? 約束よ」


 もうやめてくれというくらいの満面の笑みを見せた、黒川さん。


「…………」


 私は全く言葉が出なくなった。


「はい、大変よくできました」


 満面の笑みを保ちながらそう言った、黒川さん。

 なにが『大変よくできました』だ。
 人をおちょくるのもいい加減にして‼

 本当はツッコミたいところが山ほどあるけれど、今の私にはそんな気力もない。
 というより、気力があったとしても、そもそもツッコミを入れるという、そんな勇気は私には全くない。


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