君と見る空は、いつだって青くて美しい



 黒川さんたちが去った後、私も教室に戻ろうと歩き始めた。

 歩き始めたのだけど、その足どりはとても重く、なかなか前へ進むことができない。

 歩いているときも、私の心の中は、息ができなくなりそうなくらいに締め付けられていた。
 苦しくて苦しくて、もうこれ以上、前へ進めなくなりそうなくらいだった。

 それでも私は必死に歩いた、
 歩いたけれど……。

 私は、とうとう足を止めてしまった。

 足を止めてしまった私は、こんなことを思っていた。

 苦しい……なんでこんなにも苦しくなっているのだろう。
 やっぱり真宙くんのこと……?
 黒川さんに『二度と真宙くんと関わらないで』と言われたから……?


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