君と見る空は、いつだって青くて美しい
「希空ちゃん」
すると突然、後ろから真宙くんの声が聞こえた。
「おはよう、希空ちゃん」
いつものように、やさしい笑顔の真宙くん。
「おはよう、真宙くん」
私も真宙くんに挨拶をした。
「嬉しいな、待ち合わせ場所に着く前に希空ちゃんに会えた」
真宙くんは子供のように純粋な笑顔でそう言った。
待ち合わせ場所に着く前に、私に会ったことが嬉しい……。
真宙くんのその言葉に、私はとても恥ずかしくなってきた。
恥ずかしくなってきたからだろう、急に顔に熱を帯びてきたことがはっきりとわかった。
どうしよう、また顔が真っ赤になっているに違いない。
そう思った私は、真宙くんに顔を見られないように下を向いた。
「どうしたの、希空ちゃん」
私が下を向いたからか、真宙くんがそう訊いた。
「う……ううん、大丈夫だよ、何でもない」
本当は、真宙くんに真っ赤になっている顔を見られるのが恥ずかしくて下を向いたのだけど、さすがにそれを真宙くんには言えない。
「本当? 大丈夫ならよかった」
真宙くんは安心したようにそう言った。