君と見る空は、いつだって青くて美しい



「希空ちゃん?」


 ……‼

 真宙くんに見とれて私が置物のように固まっていたから、真宙くんが私の名前を呼んだ。

 真宙くんに名前を呼ばれて、私は我に返った。


「あっ、ごめんねっ、真宙くんっ。じゃっ……じゃあ、行こうっ」


 私は慌てたせいか、声が上ずってしまった。


「希空ちゃん、大丈夫?」


 私の様子を見て心配そうにそう言った、真宙くん。


「うっ……うんっ、大丈夫っ。ありがとう、真宙くん。さっ、行こうっ」


 私は、まだ少し声の上ずりが残りながら真宙くんにそう言った。


「希空ちゃんが大丈夫そうなら行こう」


 真宙くんもそう言った。


 そして私と真宙くんは公園へ向かった。




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