今夜はずっと、離してあげない。
繋いだ夜





夏休みが明けた。


秋の到来。葉っぱは枯れ始めて、木枯らしは……まだ鳴っていないけど、たぶん、時期に鳴き始めると思う。


相変わらずのバイト三昧。

多忙に多忙を極め、それも最近は先輩が勉学に忙しいらしく、基本ひとりで入っているので、疲れも倍増。



こんな時に限って、




「文化祭の季節がやってきた!!」




文化祭なんていう、まことに面倒くさい催し物があったりするんだから、ほんと、私のことを過労で殺しに来てる。


委員長が前で何か言ってるけど、もはやそれも睡眠へ誘うBGMにしかならない。




「ちょ、真生顔怖いよ?目、半開きだし……」

「すごいねむい……」

「文化祭の出し物決める大事な時だけど」

「私は一分一秒でも睡眠を確保したい……」

「もー、だからシフト減らした方がいいって」




それ、千住サマにも昨日言われた。

帰ると毎度バタンキューと寝てしまうから、体調に悪いって。


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