今夜はずっと、離してあげない。
ただいまの夜





「………、」

「……ねえ凛琉、」

「………、」

「ちょっと、凛琉ってば!!」

「わあっ!!!」




ぼけーっと、どこか一点を見つめていた凛琉の名前を大声で呼べば、びくっと肩を震わせてのけぞった。




「何回も呼んだんだけど、返事しなかったから。大丈夫?」

「あ、うん。ちょっとわたし、人生におけるすべての運を使い果たしてしまったらしくて……」

「どゆこと??」




いつも通り、凛琉の言ってるコトは半分以上わからない。



「あ、それで、なんだっけ?」

「や、この前バイトのヘルプ出たでしょ?その人が、今日のシフトかわってくれるって言うから暇になって、凛琉が前言ってたカフェにでもと、」

「行く!!!」



返事早い。

食い気味の気味が入らないぐらいの速さだった。


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