もういちど初めからー塩キャラメルとビターチョコー
5.明緒と慎吾
5.明緒(あきお)慎吾(しんご)

 なんで、あたしが?
 どうして、あたしが?
 そんなことを言ってみたって『友だちでしょ?』のひと言にはかなわない。
 おまけに涼子は、自分は絶対正しいって信じてるし。
『いつまでもそんな、ムカシの関係を引きずってるなんて、よくないわよ』だぁ?
 そりゃあそうかもしれないけど、ね。
 正しいからって、ひとに押しつけちゃいけないことって、ない?
『鉄は熱いうちに打てよ。今日中にそのへん、はっきりさせてくれなかったら、あたし、明緒のこときらいになっちゃうから。じゃね』とかって。
 あり…か、そんなの。

 それもこれもみんな、いきなり声をかけてきたアイツが悪い!

 もう4年も“他人”をやってるのに。
 いったい、どうしちゃったわけ?
 そんなに涼子がほしけりゃ、くれてやる! なんて。
 どうせ涼子が目当てだって、わかっているから余計に腹が立つ。
「はぁ……」
 結局あたしが恋の橋渡しをするわけか。
 ばっかみたい。
< 40 / 153 >

この作品をシェア

pagetop