愛は惜しみなく与う【番外編】
杏ちゃん?笑顔が黒いよ?


「えっと、いっぱいお買い物したよ」


桜さんは焦りながらそう訂正して、杏ちゃんも満足そうに頷いている。
おもしろい


『杏じゃん!それに皐月も!それに桜さんも。やっほーー!』


その間に朔くんが割って入る。
朔くんは桜さんの変な空気を感じ、ん?と首を傾げているが杏ちゃんの圧が何も言わせなかった。


あーあ

楽しいな


「そろそろ3人で語り合おうよ」

「そうだね。また電話するね」


そう言ってテレビ電話は終わった。


「杏ちゃんごめんね?ついつい言いそうになって」

「ほんまやめてよ!!恥ずかしいやん!」

「蕪木先輩、そんなの聞いたら気絶しちゃうんじゃない?」

「泉は…慣れてるしそんなことないやろ」


はははと笑ったが…

うん。

あたしは新から色々聞いてるから。
杏ちゃんがいうのは少し間違ってるよ。


蕪木先輩がちゃんと恋愛をしたのは初めてだから。2人とも初恋なんだよ。

すごいよね


慣れてなんかないよ




蕪木先輩が、大事すぎて最近普通に触れることも躊躇うって新に言ったんだってさ。
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