愛は惜しみなく与う【番外編】
「でもいいなー初々しくて」

「桜さんも付き合ってまだ半年も経ってないやん」

「うーーん。セフレ期間4年ありますが…初々しいかな?」


セフレというあたしとは無縁のワード

でも慧は明るくなった。桜さんと付き合って笑顔も増えた。
それが初々しく見えるけどな


「あたしも新とは熟年夫婦みたいな感じだよ」

「ええやん!熟年夫婦!」

「ええ?良くないでしょ。トキメキがもっと欲しい」


トキメキ?
ドキドキしたいってことよな?


「好きな人が近くにいるだけでドキドキするくない?」


あたしは泉といると落ち着くけど、最近はドキドキもするで?小っ恥ずかしいなって


「なにその可愛い発言。蕪木先輩に聞かせたい」

「あーあ。杏ちゃんの貞操が…」

「て、貞操って言い方やめてよ!」

「初夜とか言う人に言われたくありませーん」


う…言い返せへん

別に特に守ってるわけでもないねんけどな。そーゆう機会がなかっただけ。

でも


「初めては泉がいいなって思った」


あたしがここにいれるのは泉のおかげやから。恋という感情が芽生えたんやから、その気持ちは大事にしたいし。

泉となら、どんなことでも怖くない
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